毎回の勝負に毎回同じ金額を賭け続けることを「フラットベット」、賭け金額を一定のルールに沿って変化させることを「システムベット」と呼びます。
そんなシステムベットのなかでも有名な「パーレー法」がありますが、それを一段階進化させた【グランパーレー法】というものもあります。
- グランパーレー法の使い方を教えて!
- グランパーレー法の勝率は何%?
- グランパーレー法の期待値を知りたい!
本記事では、グランパーレー法について、使い方や勝率、期待値、ハウスエッジ(お店側の儲け分)などの数値について紹介していきます。
グランパーレー法とは
グランパーレー法は、「勝負に勝った」際に次回の賭け金を「2倍して1単位を上乗せ」するシステムベットです。
パーレー法は、「勝負に勝った」際に次回の賭け金を「2倍」にするシステムベットです。
初期ベット額を1$と仮定し、連勝した際のベット額を表で比較すると、下記のようになります。
連勝回数 | パーレー法 | グランパーレー法 |
1回 | 1$ | 1$ |
2回 | 2$ | 3$ |
3回 | 4$ | 7$ |
4回 | 8$ | 15$ |
5回 | 16$ | 31$ |
6回 | 32$ | 63$ |
7回 | 64$ | 127$ |
8回 | 128$ | 255$ |


ベット額の増え方が激しいため、パーレー法よりもグランパーレー法のほうが資金の動きに波が出るという特徴があります。
また、他のシステムベットである「マーチンゲール法」や「パーレー法」と同じく、基本的に「配当倍率2倍・勝率約50%」のゲームで有効なシステムベットです。
グランパーレー法を使う上で、大事なことは「目標連勝数」を事前に決めておくこと。
「目標連勝数」を達成したら、勝負を止めるか、再度初期ベット額に戻してグランパーレー法を再開する…という流れです。
グランパーレー法のメリット
グランパーレー法のメリットは、連勝した際のリターンが非常に大きいというところにあります。
連勝数 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 |
ベット金額 | 1$ | 3$ | 7$ | 15$ |
合計投資 | 1$ | 4$ | 11$ | 26$ |
合計回収 | 2$ | 8$ | 22$ | 52$ |
収支 | +1$ | +4$ | +11$ | +26$ |

また、少ない資金でも思いがけない大勝ちをする可能性も持っています。
目標回数を4回に設定し、いきなり4連勝を達成した場合は初期ベット額の26倍が利益になって返って来ます。
パーレー法だと4連勝すると初期ベット額の15倍が利益ですので、ドキドキ感を楽しみたい方はパーレー法よりも向いていると言えるでしょう。

グランパーレー法のデメリット
グランパーレー法のデメリットは、グランパーレー法を1周完了させられる確率がとても低いこと。
自分で設定した「目標連勝数」に届いていない場合は、全て「負け」扱いとなります。
2連戦目で負けたら2$、5連戦目で負けたら5$…のように、「連戦数×初期ベット数」の損失が発生します。
連戦数 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 |
ベット金額 | 1$ | 3$ | 7$ | 15$ |
勝った場合の収支 | +1$ | +4$ | +11$ | +26$ |
負けた場合の収支 | -1$ | -2$ | -3$ | -4$ |
また、カジノでは「配当倍率2倍・勝率50%」のゲームは存在せず、良くても「配当倍率2倍・勝率49%」のゲームしか存在しません。
「連勝」がグランパーレー法の絶対条件です。
例え勝率50%でも「連勝」する確率は低いのですが、実際のゲームでは勝率50%未満のため更に低くなります。
勝率49%の場合、連勝する確率は以下の表の通りになります。
連勝回数 | 出現確率 | 1回の収支 |
1回 | 49% | 1$ |
2回 | 約24.01% | 4$ |
3回 | 約11.76% | 11$ |
4回 | 約5.76% | 26$ |
5回 | 約2.82% | 57$ |
6回 | 約1.39% | 120$ |
7回 | 約0.68% | 247$ |
8回 | 約0.33% | 502$ |

まとめると、グランパーレー法のデメリットは「パーレー法よりも負け額が増えやすい」「勝率の低さ」がデメリットと言えるでしょう。
グランパーレー法に適したカジノゲーム
グランパーレー法を行うならば、なるべく「配当倍率2倍・勝率50%」のゲームで行いたいところですが、そんなカジノゲームは存在しません。
良くて勝率47%~48%のゲームが限界で、長い目で見ればカジノ側が勝利するように出来ています。
しかしカジノゲームによっては、勝率約49%を誇るものも一部ありますので、紹介します。
また、ここから先の計算は、全てカジノゲームで「配当倍率2倍・勝率49%」で計算しています。
たった2種類しかありませんが、しっかり下記に該当するカジノゲーム・条件で実践しましょう。
勝率約49%のゲーム
- ヨーロピアンorフレンチルーレットで、特殊ルール「アンプリゾン」or「サレンダー」がある
- バカラでひたすら「バンカー」に賭ける(勝率50%を超えられるが、配当倍率が1.95。)
バカラで「バンカー」に賭けることで勝率50%を超えることが出来ますが、配当倍率が1.95倍です。
実質、「配当倍率2倍・勝率約49%」と同じ価値がありますが、バカラは「引き分け」が多いため時間効率ではルーレットの方が上です。
ブラックジャックはベーシックストラテジーを徹底することで期待値が約99.7%まである美味しいゲームですが、勝率が最高でも約47%にしか伸びないため、グランパーレー法には向いていません。
そのため、グランパーレー法を試す際は特殊ルールの存在するルーレットで試すと良いでしょう。

グランパーレー法の期待値・ハウスエッジを計算してみた
グランパーレー法の期待値とハウスエッジ(カジノ側の儲け分)を実際に計算してみた結果を紹介します。
計算方法は通常の期待値計算となりますので、以下の通りです。
- (勝利金額×出現確率)+(負け金額×出現確率)=1回あたりの期待値
グランパーレー法は負け金額が一定では無いので、負け金額の計算はかなり複雑ですが、一応計算式も載せておきます。

グランパーレー法の期待値・目標連勝回数3回の場合
連勝数 | 出現確率 | 収支 |
1回 | 49% | +1$ |
2回 | 約24.01% | +4$ |
3回 | 約11.76% | +11$ |
4回 | 約5.76% | +26$ |
5回 | 約2.82% | +57$ |
初期ベット額を1$、1回の勝負を勝率49%と仮定します。
3連勝する確率は約11.76%、3連勝で止めた際の収支は+11$です。
また、3連勝出来なかった場合の負けパターンは1$負け、2$負け、3$負けの3通りあります。
- 1$負けは【1戦目でいきなり負ける】パターンで、確率は【51%】。
- 2$負けは【1戦目で勝ち、2戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.51=0.2499)より【24.99%】。
- 3$負けは【1戦目と2戦目で勝ち、3戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.49×0.51=約0.1225)より【約12.25%】。
百分率の小数点第3位を四捨五入していますが、今回は全ての事象が起きる確率を合わせるとぴったり100%になりました。
上記の条件より、期待値は以下のように計算することが出来ます。
[11$×0.1176+{(-1$)×0.51}+{(-2$)×0.2499}+{(-3$)×0.1225}]=【-0.0837$】
・・・期待値がマイナスとなりました。
グランパーレー法を3連勝で止めてまた繰り返す…というシステムベットをすると、初期ベット額1$に対し、【0.0837$】ずつ損していくということになります。
また、今回はキリの良い「初期ベット1$」に設定したため、【0.837】はそのままハウスエッジ【8.37%】と捉えることも出来ます。

グランパーレー法の期待値・目標連勝数4回の場合
連勝数 | 出現確率 | 収支 |
1回 | 49% | +1$ |
2回 | 約24.01% | +4$ |
3回 | 約11.76% | +11$ |
4回 | 約5.76% | +26$ |
5回 | 約2.82% | +57$ |
初期ベット額を1$、1回の勝負を勝率49%と仮定します。
4連勝する確率は約5.76%、4連勝で止めた際の収支は+26$です。
また、4連勝出来なかった場合の負けパターンは1$負け、2$負け、3$負け、4$負けの4通りあります。
- 1$負けは【1戦目でいきなり負ける】パターンで、確率は【51%】。
- 2$負けは【1戦目で勝ち、2戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.51=0.2499)より【24.99%】。
- 3$負けは【1戦目と2戦目で勝ち、3戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.49×0.51=約0.1225)より【約12.25%】。
- 4$負けは【1~3戦目を勝ち、4戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.49×0.49×0.51=約0.0600)より【約6.00%】。
百分率の小数点第3位を四捨五入していますが、今回は全ての事象が起きる確率を合わせるとぴったり100%になりました。
上記の条件より、期待値は以下のように計算することが出来ます。
[26$×0.0576+{(-1$)×0.51}+{(-2$)×0.2499}+{(-3$)×0.1225}+{(-4$)×0.0600}]=【-0.1197$】
・・・また期待値がマイナスとなりました。
グランパーレー法を4連勝で止めてまた繰り返す…というシステムベットをすると、初期ベット額1$に対し、【0.1197$】ずつ損していくということになります。
また、今回はキリの良い「初期ベット1$」に設定したため、【0.1197】はそのままハウスエッジ【11.97%】と捉えることも出来ます。

グランパーレー法の期待値・目標連勝数5回の場合
連勝数 | 出現確率 | 収支 |
1回 | 49% | +1$ |
2回 | 約24.01% | +4$ |
3回 | 約11.76% | +11$ |
4回 | 約5.76% | +26$ |
5回 | 約2.82% | +57$ |
初期ベット額を1$、1回の勝負を勝率49%と仮定します。
5連勝する確率は約2.82%、5連勝で止めた際の収支は+57$です。
また、5連勝出来なかった場合の負けパターンは1$負け、2$負け、3$負け、4$負け、5$負けの5通りあります。
- 1$負けは【1戦目でいきなり負ける】パターンで、確率は【51%】。
- 2$負けは【1戦目で勝ち、2戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.51=0.2499)より【24.99%】。
- 3$負けは【1戦目と2戦目で勝ち、3戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.49×0.51=約0.1225)より【約12.25%】。
- 4$負けは【1~3戦目を勝ち、4戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.49×0.49×0.51=約0.0600)より【約6.00%】。
- 5$負けは【1~4戦目を勝ち、5戦目で負ける】パターンなので、確率は(0.49×0.49×0.49×0.49×0.51=約0.0294)より【約2.94%】
百分率の小数点第3位を四捨五入していますが、今回も全ての事象が起きる確率を合わせるとぴったり100%になりました。
上記の条件より、期待値は以下のように計算することが出来ます。
[57$×0.0282+{(-1$)×0.51}+{(-2$)×0.2499}+{(-3$)×0.1225}+{(-4$)×0.0600}+{(-5$)×0.0294}]=【-0.1569$】
・・・またまた期待値がマイナスとなりました。
グランパーレー法を5連勝で止めてまた繰り返す…というシステムベットをすると、初期ベット額1$に対し、【0.1569$】ずつ損していくということになります。
また、今回はキリの良い「初期ベット1$」に設定したため、【0.1569】はそのままハウスエッジ【15.69%】と捉えることも出来ます。


グランパーレー法は必勝法ではない、むしろ勝てない
上記の期待値計算結果から分かる通り、グランパーレー法は決して必勝法では無く、また目標連勝数を増やせば増やすほど、ハウスエッジ(カジノ側の儲け分)が増えてしまいます。

グランパーレー法はフラットベット(一定の金額を賭け続けること)に飽きてしまった際や、普通のパーレー法のお金の動きじゃドキドキ感が足りない…という方は試してみると楽しめるかもしれないシステムベット、と言ったところです。
- パーレー法・・・お金の動きが緩やかだが、長い目で見ると負ける
- グランパーレー法・・・お金の動きが激しく、長い目で見ると結構負ける
勝率自体はパーレー法と全く変わりませんが、長い目で見た際のお金の動きはハウスエッジが高い分、グランパーレー法のほうが勝ちにくいです。
ただ、少ない資金で思いがけない大勝ちをする可能性もあるため、夢の詰まったベッティングだとは思います。


まとめ
グランパーレー法のやり方や勝率、期待値やハウスエッジなどについて紹介してきました。
結果的にハウスエッジが大きくなってしまうシステムベットですが、大きな勝ちも狙えるため、カジノの楽しみ方のひとつとしてはアリかなと思います。
- フラットベットはつまらない
- パーレー法じゃお金の動きが地味
- もっとドキドキ感が欲しい!
一番ハウスエッジが低いのはフラットベットですが、上記に当てはまる方ならグランパーレー法も楽しみ方のひとつとして試してみると良いかもしれません。